楽久我喜帖
一期一会
< 林 尚男 >
私達が日頃慣れ親しんでいる言葉に、「一期一会」というのがあります。
恐らく「茶の湯」に深い関わりがあり、古くからの禅語の一つ位だろうと最近まで思い込んでいたのですが、改めてその発祥を調べてみますと、宗二という千利休の高弟が桃山期に著した『
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思い出の古銃
< 宮本 博 >
ウインチェスター社製アンダーレバー式ライフル銃二十五口径千八百九十五年製造。
私が初めて自分のものにした銃(許可銃)です。
此の銃の作られた年の日本は明治二十八年で日清戦争終結の年です。
この年代物の銃が生産されてから六十七年目、私が
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初めての日本刀
< 今津 敦生 >
私と日本刀の出会いは古く、物心が付いた時に父親が打ち粉を打っていた姿が妙にかっこ良かったのを覚えています。
その当時の父親は羽振りがよかった頃で井上真改や五字忠吉を持っていたそうですが、その後全て手放したため、一振りも残っておらず、今とな
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私と日本刀の出会い
< 中村 純郎 >
学生時代に居合道(流儀は「無双直伝英信流」同好会(現在は出世して体育会系居合道部)に入会して居合を始めたのが、私にとって日本刀との最初の出会いでした。
さて、居合とは、既にご存知の方もおられると思いますが、いわゆる剣道の立会いに対する言葉
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”蛙の子は蛙”
< 安達 茂文 >
思えば、この仕事(刀鍛冶)に入って早や三十五年の歳月が流れた。
子供の頃から父親の背中を見て育ち、己自身は全く何の抵抗もなく仕事場で汗を流していたことが、ついこの間のような気がする。
しかし、当時は両親にしてみれば些か複雑な気持であ
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